清和だより

     第 5 号

「プシュケ」について  完結編      院長 小濱 卓司

 エロスを探しつづけるプシュケは此処に夫が居るのではないかと高い山の頂にある神殿に入っていきました。この神殿はケレス(農業の女神)の物でした。ケレスはアプロディテ(ヴィナス)に身を任せて心を和らげてもらう様に示唆するのでした。   
アプロディテはプシュケに幾つかの難問を課しました。プシュケはその都度、エロスの使いに助けられて問題を成し遂げました。そして「この箱を持って陰府の国にいってペルセポネ(ケレスの娘で、ハデスに嫁いで陰府の女王になった)の美しさを頂いてきなさい」という最後の問題も塔の声に勇気付けられ、成し遂げることが出来ました。しかし、女神の美の秘宝をのぞいてはいけないと言われた事を守れませんでした。箱の中には陰府の眠りが入っていました。眠りがプシュケを取り巻くと、プシュケは知覚を失い身動き出来ずに道に倒れ屍となってしまいました。
エロスは傷が癒えて部屋の窓の隙間から抜け出し、愛するプシュケの所へ飛んで行き、その体から眠りを寄せ集め、箱の中に閉じ込めてしまいました。プシュケを眠りから覚まし「お前は死んでしまうところだった。母から言いつかった仕事はきちんとやってしまいなさい。後は私が引き受ける。」と言いました。それからゼウス(全能の神)の所に行って嘆願しました。ゼウスは理解を示しアプロディテを熱心に説得し、プシュケを天の団欒に呼んで
アンプロシアという不老不死の霊

ジェラール作 『アモルとプシュケ』

酒を与えて、「プシュケはこれを飲んで裸体になり、エロスと永遠に仲良くし、この縁を壊してはならない。」と申されました。プシュケはエロスの妻となり、悦びという名の娘を生みました。
プシュケとエロスの話は紀元二世紀の作家アプレイウスの作品に登場したもので、大変新しい話だとされています。
今回で「プシュケ」の連載は終了します。この話を思い出しつつ院内の壁画をご覧になってはいかがでしょうか?

 

 

● フラミンゴ療法   転倒予防の取り組みについて

1997年、厚生省の発表によれば、70歳を境に大腿骨頸部骨折の発生割合が劇的に増加し、80歳では100人に3人、男女比では女性は男性の3倍の受傷が確認されています。そして、その原因の80%が転倒によるものです。
当院の入院患者さんの平均年齢は83歳、女性は男性の3倍在院されています。この事からも当院では、早くから転倒・骨折予防委員会を設けております。特に今年度からは病院全体の取り組みとして、「フラミンゴ療法」を導入し、患者さんの腰〜脚の筋力アップ、ふらつきの防止を目指しています。このトレーニングは1日3回、各20〜60秒間片足立ちをするもので、筋力のアップだけでなく、骨の強化が計れる事も報告されています。

患者さんの多くはあたかもフラミンゴのような片足立ちトレーニングを楽しみにされています。私達も継続する事で少しでも転倒の危険を減らし、安定した歩行をして頂ける様にと考えています。       (リハビリ    山田雅人)

 

● ちょっとアドバイス  <食中毒予防>

夏場をむかえますと、食中毒が頭に浮びます。夏季に多い腸炎ビブリオ菌・サルモネラ菌・黄色ブドウ球菌・病原性大腸菌(O−157)などの細菌性食中毒にかからないよう特に気をつけなければならない時期です。なかでも腸炎ビブリオ菌による中毒が7月・8月・9月と暑い夏季に発生しやすいようです。
 食中毒の予防としては、ご家庭での二次感染防止が大事です。その為には@良く手を洗う、A包丁・まな板・布巾の熱湯消毒をする、B冷蔵庫を清潔に(なかに詰め込みすぎないように)し、過信しないことが必要です。新鮮な食べ物を選び、買い物はスピーディーにすませることも大事なことです。
 平成8年に、従来あまり知られていなかった病原性大腸菌(O−157)が検出されて大きな問題になりました。また最近検査の誤りで同菌が検出されたとして、回収された肉の加工業者のニュースが大きく取り上げられています。
 各ご家庭でも年間を通して、さらに衛生的な心配りをお願いいたします。
                                (栄養課長  辻 久仁子)

 

   

LTニュース

 いつか見た空
    梅雨に入って間もない頃、患者さんに   『空の絵』を描いて頂きました。テーマは   “いつか見た空”。絵は苦手と言われる方   も多いのですが、とても簡単な方法(下記   参照)なので、苦手な方でも楽しめるよう   です。職員の見本を見ながら、皆さんい   つの間にか集中して描かれていました。

出来上がった作品の題を伺うと、「この辺の空」「雨降りの空」等、思い思いの題をつけて下さいました。その後は皆さんで鑑賞会。お互いの絵を観ながら思い出話をしたり感想を言ったりして、あっという間に時間も過ぎてしまいます。当院ではこの『空の絵』を芸術療法の一つとして取り入れています。

<やり方>             
1. 画用紙を水で濡らす(筆や  刷毛を使って)
2. 水彩絵の具から自分の思う  空の色を選び、チューブから  直接画用紙につける
3. 水をつけた筆で絵の具を広  げる
4. 乾かないうちに一部分をテ  ィッシュで拭き、雲を作る
5. 乾いてきたらクレヨン等で太  陽や鳥を描き、“いつか見た  空“の完成!

 

 

 

レクリエーション委員会より

♪ 家族と共に聴く楽しい音楽会を終えて ♪
先日お知らせいたしました音楽会が、6月10日(土)に行われました。14回目を迎えた今年は,混声合唱団『径』の皆さんによる日本の歌とロシア民謡の合唱でした。聴き慣れた曲や思い出深い曲に、会場はとても盛り上がり、中には一緒に歌ったり、手拍子をする方も見受けられました。また、手を取り合って楽しんでいる方の和やかな様子に私達も嬉しく思いました。

レク委員会では毎月行事を企画しています。患者さんと一緒の参加が難しいご家族の方からも様々な意見を伺っていきたいと思っております。まだご覧になったことがない方も、機会がありましたら是非一度ご参加ください。レク委員一同、試行錯誤しながら頑張りたいと思います。今後もどうぞお楽しみに。
                              (レク委員長   竹内睦子)



〜レク行事日程〜


8月5日    夏まつり
9月9日    敬老会
10月       企画中

 

   〜編集後記〜
強い陽射しに夏を感じる季節となりました。
プシュケ 第5号では、転倒予防のとりくみとして『フラミンゴ療法』の紹介を致しました。皆さんも一度挑戦してみてはいかがでしょうか?また新たに『患者さん作品』のコーナーが増え、内容もさらに充実してきたように感じます。
 冷房の使用がどうしても多くなる季節です。部屋の内外の温度差に注意し、冷やしすぎを防ぎましょう。

 

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